人の行動を支配する爬虫類脳とは?セールスコピーで刺激する方法を解説
セールスコピーライター・ウェブマーケター。「コピーライティング」「セールスコピーライター」でGoogle検索1位獲得。自身のコピーライティング技術をメルマガで全て無料公開していて読者は7000人超。
どうも、コピーライターのスミダです。
今回は人が持つ欲求の中でもとりわけ強い部分を司っている「爬虫類脳」についてお話をしていきます。
主にこの3つを軸にお話ししていきますね。
爬虫類脳自体はすべての人が持っていると心理学で仮定されているものです。
生命維持のためのもっとも本能的な欲求を司っている部分であり、人の行動の大部分はこの爬虫類脳に支配されているといわれています。
コピーライターの立場から言わせてもらえば、爬虫類脳を押さえておくことでより多くの人に行動を促せるようになるということですね。
今回の記事では爬虫類脳を上手く刺激してセールスコピーの反応率を上げる方法についてお話ししていきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
爬虫類脳は三位一体脳モデルの1つ
爬虫類脳とは、ポール・D・マクリーン博士が提唱した「脳の三位一体論」で挙げられる脳の1つです。
アメリカ国立精神衛生研究所で脳進化と行動研究所所長を務めたポール・D・マークリン博士によれば、進化する過程で人類の脳は三層構造になっているとされています。
- 爬虫類脳(反射脳)
- 哺乳類脳(情動脳)
- 人間脳(理性脳)
大きくわけると、
爬虫類脳は「本能」を司っており、
哺乳類脳は「感情」を、
人間脳は「理性」を司っています。
これら3つの脳は、単独で機能するということはありません。
それぞれに影響しあって機能しています。
影響力の強さには差があり、「爬虫類脳(本能) > 哺乳類脳(感情) > 人間脳(理性)」という順番です。
空腹に耐えられなくなると、盗みはいけないと「理性」で分かっていても、生存本能にあらがえずに盗みを働く…みたいな場面をイメージすると、力関係が分かりやすいですね。
力関係を図にすると以下のようなピラミッド型のイメージになります。
土台となる爬虫類脳がもっとも人の行動に影響を与え、人間脳は爬虫類脳に比べると影響力は弱くなっています。
それでは3つの脳について、詳しく説明をしていきましょう。
三位一体脳1.
爬虫類脳(反射脳)の特徴
爬虫類脳は、人の安全でいたいという欲求を司っている脳幹にあたる部分です。
主に「三大欲求(食欲、睡眠欲、性欲)、金銭欲、心拍、呼吸、体温調整」などが爬虫類脳の影響を受けています。
まさに生きるための防衛本能であり、もっとも強く、短絡的な欲求として表れやすいのが特徴です。
「お腹が空いた」とか「死にたくない」といった刹那的な欲求ですね。
そのため爬虫類脳には、簡便性や即効性に惹かれやすいという特徴があり、反対に新しいものを好みません。
たとえば、以前にTwitterで話題になった
「リツイート・フォローするだけで100万円が当たる」
というのは簡便性・即効性・金銭欲をダイレクトに刺激してくるので、無視できない引力がありますよね。
ちなみに余談ですが、Twitterで「100万円プレゼント企画」などで検索すると
アカウントIDをいれた札束動画がたくさんでてきますが↓
札束のダミーは楽天で簡単に購入できますので、騙されないようにご注意ください。笑
三位一体脳2.
哺乳類脳(情動脳)の特徴
哺乳類脳は仲間を作りたいという欲求を司っている、大脳辺縁系にあたる部分です。
「好き、嫌い、喜び、愛情、恐怖、憎悪、怒り」といった感情的な部分に影響を与えています。
言い換えると、群れの中で生き残るために進化してきた部分ですね。
たとえば「愛されたい」、「孤立したくない」といった感情は、哺乳類脳から発生しています。
女性をターゲットにするときなんかは、哺乳類脳を意識してコピーを考えると刺さりやすいですね。
よく使う言葉としては
「一緒に~しませんか?」
「一緒に」という一言だけで、なんとなく安心感がでると言われています。
爬虫類脳ほど強力ではありませんが、哺乳類脳も短絡的な欲求として表れます。
三位一体脳3.
人間脳(理性脳)の特徴
人間脳は目的を達成したいという欲求を司っている、大脳新皮質にあたる部分です。
主に「言語機能、学習能力、創造力、空間把握能力、コミット力、未来的思考」などに大きな影響を与えます。
3つの脳の中でもっとも理性的な部分であり、未来的思考を司っているため、欲求も短期的なものではなく長期的なものとして表れるのが特徴です。
また人間脳は爬虫類脳や哺乳類脳に比べて、意識しないと行動に表れにくいという特徴もあります。
想像してみてほしいのですが、疲れていて余裕がないときや感情的になっているときには、なかなか考えがまとまらず、理性的な行動がとれませんよね?
あれは爬虫類脳や哺乳類脳が強く作用し、人間脳の働きを阻害してしまっているからなんです。
逆に人間脳がしっかり作用しているしているときには、「食べ過ぎは体に良くないからセーブする」、「怒っても良いことがないから怒らない」、といった思考を行動に移すことができます。
意思が強くないとなかなかできない、と言われる行動ですね^^;
人間脳は人が持つ理性を司っている脳なのですが、爬虫類脳や哺乳類脳に流されてしまう人も少なくないです。
人は爬虫類脳の欲求を抑えることができない
先にも言ったように爬虫類脳は3つの脳の中でもっとも強く影響する部分であるため、基本的に人は爬虫類脳が生み出す欲求に抗うことはできません。
そもそも爬虫類脳は生存本能であるため、その欲求を押さえつけてしまうと生命の維持に問題が生じてしまうからです。
たとえばダイエットを思い浮かべてみてください。
大半の人のダイエットが長続きしない理由は、「痩せたい(よく見られたい)」という感情や「健康に良くない」という思考(理性)を、「食べたい」という本能が押さえつけてしまうからです。
感情や理性は本能に簡単に負けてしまうため、ネットでよくみるこういう広告↓↓がなくならないわけですね。
jiji.comより
「毎晩の10秒習慣で(シミが消える)」
「(ほうれい線を消すのが)簡単すぎて衝撃」
ネット広告は誇大広告が問題になっていますが、「簡単!」を謳うとそれだけ売れることの証拠でもあります。
爬虫類脳に訴えかけるようなオファーは断りづらいのです。
いくら理性で「お金がない」と思っていても、本能で「欲しい」と思わせれば、その商品を買わせることもできてしまうわけですね。
セールスコピーやマーケティングでは爬虫類脳を意識することで、おのずと結果が出やすくなります。
爬虫類脳をセールスコピーやマーケティングで刺激する方法
実際にセールスコピーやマーケティングで爬虫類脳を刺激する方法としては、以下の3つがあります。
- ベネフィットを考えるときに爬虫類脳を意識する
- キャッチコピーで爬虫類脳を刺激する
- ターゲティングをするときに爬虫類脳を意識する
この3つの場面で、できるだけ短期的に、直接的に相手の欲求を満たすことを意識してみてください。
いわゆる「今すぐ簡単に解決できます」というやつですね。
それでは、それぞれの方法について解説していきます。
爬虫類脳を刺激する方法1.
ベネフィットを考えるときに爬虫類脳を意識する
ベネフィットをできるだけ爬虫類脳に寄せて考えることで、よりオファーの反応率を上げることができます。
たとえば男性向けの恋愛教材の場合、「彼女ができる」というベネフィットを掲げて哺乳類脳を刺激するより、「かわいい女の子とセックスができる」という直接的なベネフィットを掲げて爬虫類脳を刺激する方が反応率が上がる傾向にあります。
「このテクニックを使えば今日の夜にでも狙っていた女性を抱ける」なんていう簡便性、即効性があればなお良いですね。
ベネフィットはできるだけわかりやすく、爬虫類脳に刺さるようなものをピックアップすると、それだけで反応率は上がります。
爬虫類脳を刺激する言葉を考えると、品がなくて美しくない言葉が並びがちなのですが、刺激的な言葉であるほど事実として反応率はよくなるのです。
※爬虫類脳ばかり刺激するのを推奨しているわけではありません。
ちなみにベネフィットについては別記事で詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
⇒すぐに使えるベネフィットの具体例!ライティングでよく使うのはこの4個
爬虫類脳を刺激する方法2.
キャッチコピーで爬虫類脳を刺激する
キャッチコピーを考えるときにより本能に刺さる言葉選びをすれば、反応率は上がります。
キャッチコピーは最初に目に映る部分なので、ここを工夫することにより、効果的に爬虫類脳を刺激することができるのです。
たとえば、FX教材を売り出すLPのキャッチコピーという設定で以下の2つを見比べてみてください。
- 安定的してずっと収入を得られるようになる手法
- たった2か月で月に800万円を稼ぎ出した手法
より短絡的に爬虫類脳に働きかけることができるのは、2番のキャッチコピーです。
実際、FX教材のLPを見ていると、ほとんどの教材でこれでもかというほど「稼げる金額」が目に飛び込んできます。
※本当は2番の手法より1番の手法の方が価値が高かったりするのでが^^;
以下の教材LPなんかはわかりやすい例ですね。
(画像引用:ゲイスキャFX_LP)
「初心者がいきなり」、「月収800万円」。
まさに爬虫類脳に刺さるキャッチコピーです。
「素人でも簡単!キャッチコピーの作り方【名作60選をみながら考えよう】」の記事内でたくさんのキャッチコピーをまとめていますが、レスポンス広告については金額を前面に押し出していたり、簡便性、即効性をアピールしたりしているものが多いです。
どこまで直接的な表現を用いるかは商品やターゲット層にもよりますが、キャッチコピーを考えるときはできるだけ爬虫類脳を刺激できるように意識しましょう。
爬虫類脳を刺激する方法3.
ターゲティングをするときに爬虫類脳を意識する
ターゲティングをするときに、できるだけ爬虫類脳から悩みが発生している層を選ぶという方法もあります。
先述した通り、爬虫類脳に関係する欲求は
- 三大欲求(食欲、睡眠欲、性欲)
- 金銭欲
- 健康欲
などです。
このあたりの悩みをもった人をターゲットにする商材は、だいたい利益率が高くなっています。
爬虫類脳に関わる悩みは
「多額のお金を払ってでも解決したい」
「解決策があれば理性を無視して飛びついてしまう」
などの特徴があるので、ざっくりいうとお金になりやすいのです。
ターゲティングするときに、できるだけ上記の分野で悩みが深い層を狙うと利益はでやすくなります。
爬虫類脳を鍛えてコントロールするとビジネスで成功しやすくなる
ここまでターゲットの爬虫類脳を刺激する方法についてお話ししてきましたが、爬虫類脳を刺激することができると、「商品を売るのがうまくなる」ということ分かっていただけたと思います。
これは裏を返すと、爬虫類脳を刺激されやすい人は本当はいらない商品を買ってしまい、損をする可能性が高いということです。
ビジネスで成功するためには、理性や未来的思考を司る「人間脳」を使う必要があります。
仮にブログアフィリエイトで成果を出そうと思うと、短期的には収益ゼロでも我慢して作業し続ける必要があります。
「楽して稼ぎたい」という目の前の欲に振り回されてしまうと成果は出ません。
爬虫類脳を本当の意味で理解できれば、自分の欲をコントロールして、長期的な成功にもつながってきます。
せっかく爬虫類脳について理解するのなら、「売るため」だけでなく、「自分の成功のため」に活かしてください^^
【まとめ】爬虫類脳を狙えば人は動く
今回は人の思考や行動に大きな影響を与える爬虫類脳についてお話をさせていただきました。
僕たちコピーライターは人を動かすことが仕事なので、爬虫類脳を理解し、上手く刺激することができなければいけません。
とくに個人消費者向けに商品を売ろうとする場合は、ベネフィット、キャッチコピー、ターゲティングで爬虫類脳を意識できているかいないかで、反応率に大きな差が出てきます。
ベネフィット、キャッチコピー、ターゲティングについて考えるときには、
- 爬虫類脳による本能的な欲求
- 簡便性
- 即効性
を意識してみてください。
それだけで、あなたのコピーライターとしての腕が一段階上がるはずですよ^^
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